青木 正哉
青木 正哉
姫路循環器病センター

 胸部外科(心臓血管外科)の道へ進みあっという間に、医者になって6年が過ぎようとしています。初期研修が終わり大学の医局へ入局したての頃は、毎日が驚きと戸惑いの連続でした。いつかかってくるかわからない(いつでもかかってくる)病院からの電話や手術執刀の緊張感、新しく勉強することになった領域など、どれも初期研修の環境には存在しないものでした。

医者5・6年目に縁があって、私は姫路循環器病センターの心臓血管外科で研修させて頂けることになりました。夏に外科専門医の予備試験を迎えました。自信はなかったのですが、合格することができました。普段の臨床で勉強したことが、必ず結果が返ってくることを実感しました。そして、やればできるということを実感しました。それからは以前の私と違い、より貪欲に勉強することが増えました。

姫路で、充実した手術経験をすることができました。指導医の先生方が熱心に教えて下さったので、手術を安全にかつ確実にすることが出来たと思います。手術手技に関してはまだまだ反省の日々です。当直や家に帰れないことばかりで嫌になったことはありましたが、諦めずに努力してよかったと今は思います。遅刻しないように病院で寝て、朝早く業務を始めたり、深夜までかかって学会の準備をしたことも振り返ってみると良い思い出であり、今後も続けていくことになると思います。

この4年間の中で本当にたくさんのことを学ぶことができました。胸部外科(心臓血管外科)に進んで学んだ知識やたくさんの思い出、多くはありませんが大切な友人、とくに姫路循環器病センターで同時期に働いた4人の研修医とは一生の付き合いになるでしょう。また、熱心な指導医の先生に出会えたことは私にとって宝物です。胸部外科の道へ進むか悩んでいる学生さん、初期研修医の皆さんもたくさんの宝物を見つけてください。