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肺・縦隔のしくみと働き

目次

  1. 呼吸器外科とは
  2. 肺・縦隔のしくみと働き
  3. 統計
  4. 代表的な疾患
  5. 手術成績
  6. 参考資料

図1 呼吸器系の解剖シェーマと胸部レントゲン写真

 肺の働きは呼吸に関連しています。鼻と口から始まった気道(空気の通り道のこと)が左右の気管支に分かれ、それぞれ左右の肺の肺門から内部に入っていきます。肺の内部に入った気管支はさらに枝分かれしながら細くなり、最終的には肺胞につながります。この、肺胞の周囲には毛細血管が網目状に取り巻いており、呼吸によって取り入れた肺胞内の空気から、酸素を血液中に取り入れ、血液中の二酸化炭素は肺胞内に押し出され、いわゆる“ガス交換”が行われます。
 さて、左右の肺野入り口である肺門には、気管支、肺動脈、肺静脈が出入りしています。肺動脈とは心臓から出て肺門から肺に向かって血液を流す血管で、肺静脈は肺から出る血液を心臓にもどす血管です。肺動脈と肺静脈とは、その中を通る血液の性状が異なっています。心臓にもどる血管すなわち肺静脈中を流れるのは肺胞から酸素をもらった酸素化された血液であり、これに対し、二酸化炭素を肺胞に出してしまう前の血液が流れているのは、心臓から肺に向かい、肺内に入ってきている肺動脈です。

縦隔

図2 縦隔とは?胸腔、胸膜とは?

 縦隔(じゅうかく)とは、胸部の左右肺と胸椎、胸骨に囲まれた部分を指します。上部は頚部、下部は横隔膜までです。ヒトの身体を横から見ると、気管より前方が前縦隔、気管より後方が後縦隔、気管が左右に分かれる心悸部と呼ばれるあたりが中縦隔、これより上方が上縦隔、下方が下縦隔と区分されています。縦隔には心臓、大血管、気管、食道など重要な臓器や器官が存在します。